店を出るといつもタバコが道に何本も散らばっている
その中心にいるのは新撰組副隊長土方だ
「あら、こんな遅いのに待っててくださったの?」
そう言うと
いつもぶっきらぼうに返答し私をせかす
そして無言で私の後をついてくる
いつも微妙な距離をとったまま二人は歩き出す
いつも思う
こんな歩き方をされるくらいならいらないと
でもこの人は近藤の命令で仕方なくついてきてるんだと
そんなことを考えて今日ついに立ち止まる
土方との距離が縮まる
急に立ち止まった私を不思議そうに見ている
「土方さん、近藤さんには毎日護衛されてるといっておきますから
明日からは来なくてもいいですよ」
そういうと彼はまっすぐな目で
「あんたが襲われたら近藤さんに顔向けできねぇ」
あぁ、
どうしてこの男は甘い台詞を吐かないのだろう
こんな夜中に満月が綺麗な夜に
「そうですか。。」そういって妙はため息をついて歩き出す
そして二人はまたもとの距離に戻った
妙視点の土妙(妙の帰りを毎日送る土方の思い)