心はどこに
俺は隊員の愚痴を居酒屋で聞いていた
またふられたらしい
隊員は俺をまじまじ眺めて俺の容姿を妬んだ
「いいっすよね〜先輩はかっこよくて。女なんてよりどりみどりじゃないすか。」
俺はその言葉を聴く度に胸がきしむ
俺のほんとに手に入れたいと思った女の心は二人とも市丸に取られちまったよ
でもそんなこと口に出さずにずるい狼は嘘をつく
「そうだなあえて文句を言うなら、俺の体が一個しかないってことか」
そう俺がいうと隊員が笑って言ってきた
「そんなにいるなら、一人ぐらいよってくる女わけてくださいよ〜」
「お前酔いすぎだぞ」
そういいながら隊員の背中をさすり
“あいつ等が振り向いてくれるなら、全員くれてやる”と心の中で呟いた